日本共産党とは? 選挙制度は廃止されるのか? わかりやすく解説



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日本共産党とは? 選挙制度は廃止されるのか? わかりやすく解説






「共産党アレルギー」とはいったいどんなものか

2015年9月、日本共産党が、自民党安倍政権による「安保法制」廃止のために「国民連合政府」構想なるものを提案しました


共産党の志位氏によれば、「「戦争法」を廃止し、立憲主義を回復しなければならない。安倍晋三政権を倒さなければならないとの国民的大義で利害損得を乗り越えて結束することが大事だ。野党は他の問題で違いがあっても横に置き、団結することが十分できる(産經新聞記事より)」とのことです。

この呼びかけにより、民主党、社民党、維新の党などの各党内で、どれほど共産党と協力し、距離を置くのかという賛否が巻き起こっておりますが、他方で、民主党や維新の党内での「共産党アレルギー」がこの構想を進める上でカギを握っているという報道もされています。

それを受けて志位委員長も、Twitterで、「「国民連合政府」について「共産党アレルギー」をお持ちの方もいるかもしれません。私たちも「アレルギー」をなくすべく努力します。同時に、「アレルギー」を乗り越えて力を合わせることを呼びかけます。」と発言しています。

では、この「共産党アレルギー」とはいったいなんなのでしょうか?

アレルギー反応を起こす側は、日本共産党の何に対してアレルギー反応を起こすのでしょうか?

共産党と、それ以外の党との間の溝はどのようなものなのでしょうか?

このページでは、共産党の性質を解説することで、この「共産党アレルギー」の実態に迫ってみたいと思います。


日本共産党とは、そもそもどのような政党なのか?

日本共産党は、日本の共産主義化・社会主義化を最大の目標に掲げた政党ですこれは、党の綱領やホームページにもはっきりと書かれています。

また、同党の綱領には「日本の共産主義化」のプロセスとして、「民主主義革命」「社会主義革命」という二つの革命を実行に移す旨もはっきりと書かれています。つまり、日本共産党の目指す革命は、「第一段階」と「第二段階」の二つの革命によって行われる予定だということになります。

この「日本共産党はいまだに日本を共産主義化しようとしている」ということと「そのために二段階の革命を想定している」という二つの事実は、この日本共産党という政党を知る上で、国民が知るべき最も重要な事項になります。

では、次にそれが重要な事項である理由を解説しますが、そのまえに、日本共産党の歴史を簡単に振り返ってみましょう。


日本共産党という政党は日本で一番古い政党として戦前結党されましたが、昭和の中頃までは非常に暴力的な集団で、はっきりと暴力により共産主義革命を行うこと(暴力革命を行うこと)を表明していました。

当時は、党を離党した党員を殺害したり、デモを取り締まる警察官や機動隊に火炎瓶を投げつけて殺害するなど、凄惨なテロ行為をたびたび行っていました。

そのせいで昭和30年代になると、国民から極度に白眼視されるようになり、国会での議席をすべて失うという由々しき事態を迎えたことで、日本共産党は、それまでの暴力的なイメージを払拭するため「ソフトイメージ路線」と呼ばれる、現在国民がよく知るような「過度に平和的なイメージ」の党に生まれ変わったのです。

それが昭和40年代のことでした。

日本共産党はそのイメージの払拭に伴い、党の指針が書かれている「綱領」等も次々書き換えていきました。が、その最終的な目標である「日本の共産主義化・社会主義化」をはじめ、内容自体はまったく変わっておらず、変わった点と言えば、例えば「独裁」という危険なイメージを喚起させる言葉を他のソフトなイメージの言葉に置き換えたりなど、「イメージ」のみを一新していったのでした。

その結果、欺瞞的な体質を強めていった日本共産党でしたが、そのように必死に党のイメージをソフトにする方針の末に生まれたのが現在の「二段階の革命」というシステムなのです。





二段階の革命システムは、国民を欺くためのシステム

日本共産党は上述の通り、日本の共産主義化・社会主義化を目指している政党です。

しかし、この党が選挙時などに、街頭演説等で「日本は共産主義化されるべきです」とか「日本共産党は日本を社会主義化します」とようにはっきりと党の目標を掲げて宣伝しているところを見かけた国民は皆無と言ってよいでしょう。

それは、「共産主義化・社会主義化」という言葉が、日本共産党に対するイメージの悪化国民の警戒心に繋がりかねないために、同党がこれまでそのようにイメージの悪化を招く言葉ははっきりとは口にしない方針を貫いてきたためです。(ただし、党のホームページ等にははっきりと日本を共産主義化すると書かれています)

つまり、この党は、はっきりと自分たちの目的を表明することなく、国民にソフトなイメージを与えることで党を存続し勢力を拡大してきたというわけです。

そのような戦略が、「ソフトイメージ路線」なのです。


では、もう少し詳しく見てみましょう。

二段階の革命システムは、そのような「ソフトイメージ路線」を終了するシステムだと言えます。(※昨今「革命」という言葉を避け、「改革」というよりソフトな言葉を代用するケースが多々見られています)

つまり、今現在、日本共産党が国民との間で約束している「ソフトイメージ」な政策についてはあくまでも第一段階の革命(民主主義革命)までの約束で、第二段階の「社会主義革命」時に、それらの約束はすべて反故にされる可能性の高いものであるということなのです。

例えば、同党は、日本国憲法を護る、いわゆる「護憲派」の党として有名ですが、それはあくまでも「第一段階の革命」までの約束で、それ以後に日本共産党は、独自の憲法を作成し日本国憲法は破棄する予定を立てています。(この点については詳しく後述します)

「護憲」が、そのように第二段階の革命時に反古にされることになる「国民との約束」の代表例ですが、その他に重要なものとしてあげられるのが、天皇制の容認、であり、選挙制度の実施になります。


「ソフトイメージ路線」以前の日本共産党は、はっきりと革命後の独裁政権の樹立(選挙制度の廃止)と、日本国憲法および天皇制の廃止を堂々と掲げていました。

が、それらはすべて「ソフトイメージ路線」以降、綱領やその解説本の中で、違うソフトなイメージの言葉に置き換えられ、国民が一読しただけでは何を言っているのか分からないような言葉で温存されてきたのです。

つまり、二段階で革命を行うというシステムがある以上、どのような日本共産党の発言も、すべてその二段階目の「社会主義革命」時に破棄され、それ以降まったく異なる政策が行われる可能性がある、ということなのです。

上述の「共産党アレルギー」は、このような共産党の欺瞞的な体質に対する不信感やいかがわしさに由来しているといえるのです。


■選挙制度等がなくなる可能性をわかりやすく解説

ここからは、上記のような日本共産党の「体質」のうち、致命的な点を

「1)二段階革命の意義」
「2)日本国憲法についての立場」
「3)天皇制についての立場」
「4)独裁政権樹立による選挙制度の廃止」


にしぼり、具体的に見ていきたいと思います。


1)「二
段階の革命」の意義について

まずはじめに見ていただく資料は、平成16年1月の党大会で、当時、党の実質トップだった不破哲三氏が、綱領改定の「提案報告」というもののなかで引用した論文の抜粋です。


「マルクス・レーニン主義は、暴力革命がさけられないと見なされる場合においても、現実にその国に革命的情勢がうまれない時期に、蜂起や武装闘争のスローガンをもてあそぶことを、けっしてゆるさなかった。(……)
 そして、(……)革命を準備する時期に、革命党が力を集中すべき最大の任務は、「暴力革命の思想的、政治的、組織的準備」などに単純化されるものではけっしてない。それは、正しい政治的指導力とプロレタリア的規律をもち、広範な勤労大衆とむすびついた強固な前衛党を建設することであり、労働者階級の階級闘争のあらゆるあらわれを指導し、労働組織活動や議会活動、ジャーナリズムの活動をふくめ、社会活動のあらゆる形態、あらゆる側面を利用しつつ、広範な人民大衆を教育し、組織することであり、そして、「ほんとうにすべての階級」「勤労し資本に抑圧されている人々のほんとうに広範な大衆」が、自分自身の政治的経験をつうじて、革命を支持する立場に達するようみちびくことなのである。
「日本共産党重要論文集5」P76〜77


ややこしい文章ですが、ここには国民を欺く理由がはっきりと書かれています。

これによると、「革命」を遂行するまでの期間を、「革命を準備する時期」と「革命情勢の時期」とに区分し、その2つの時期で全く別の戦略を用いるということが書かれています。

これは、要するに、「革命情勢の時期」の準備段階と、革命の機が熟した後とではまったく違う方針を立て、党が本当に実現したいことは第二段階目の革命までははっきりとした態度に表さないこと、そして、あらかじめ国民に警戒されかねないように第一段階の革命が成功するまではそれらを国民に隠蔽し、第一段階の革命が成功した暁には、その「本当に実現したいこと(共産主義化)」までが信任されたものとみなすことが書かれているわけです。

また、後半部分に、国民を「教育し」「革命を支持するようにみちびく」と書かれていることからも、この党は、国民の声に耳を傾け、国民の意思を反映した政治を行おうというのではなく、それとは逆に、「自分たちの理想が正しいものである」と国民に植え付け、誘導しようという意図がはっきりと読み取れます。

このようにして国民を欺き、扇動する姿勢が、日本共産党という党の、日本国民に対する態度の本質であると言えます。


2)日本国憲法についての立場

ご存知のとおり、日本共産党は、現行憲法である「日本国憲法」を「平和憲法」などと呼んで賞賛し、自民党などが掲げる「憲法改正」に強く反発することで「護憲」の立場を明確にしています。

綱領にも、日本国憲法の「全条項を守る」などと書かれています。

このように日本共産党は、国民の前ではあたかも現行憲法を死守する立場であるかのように振る舞っていながら、以下のように、裏では一段階目の革命と二段階目の革命の間で「日本国憲法」は廃棄し、独自の憲法を持つことを明言しています

「より進歩的な社会をめざしている党であるならば、日本の社会が新しい歴史的段階に前進したときには、より民主的な憲法の必要を展望することは当然でしょう。
 以上の立場からわが党は、将来日本が独立、民主、平和、中立の道をすすみ、さらに社会主義日本にふさわしい憲法をもつ時期がくるという、歴史的な展望をもっています。 」

「民主連合政府綱領についての日本共産党の提案」につて
「前衛」臨時増刊1974・No.363

このような目標を掲げているのであれば、日本共産党は「護憲」の立場ではなく、むしろ極端な「改憲」の立場ということになります。

現行憲法を破棄し、独自の憲法を作るというのは、方向性は違いますが、石原慎太郎氏のような急進的な改憲派の考えと一致するところです。

しかし、これもやはり同党は、国民に警戒心を抱かれたくない一心で、一時的に「護憲」を装っているというわけです。

これは、比較的分かりやすい同党の二枚舌の例と言えるでしょう。


3)天皇制についての立場

では次に「天皇制」についてです。

日本共産党は、以前までははっきりと「天皇制は廃止する」と公言していました。が、平成16年の綱領改定時に「天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきである」などと、一見天皇制を容認するかのような立場をとるようになりました。

しかし、この部分をもう一度よく読んでみてください。

「その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきである」と言っています。

つまりこれは、逆に言えば、政権を担った日本共産党が「情勢が熟した」と判断した場合には天皇制は廃止すると断言していることにほかならず、それ以前はあまり極端な発言で悪目立ちしたくないため、とりあえず天皇制を認める振りをする、と言っているわけです。

これもまさに同党が、「一段階目の革命前と二段階目の革命後ではまったく違う政策を実行する」ということをそれとなく示した分かりやすい例になります。


4)独裁政権の樹立による選挙制度の廃止

日本共産党は、「ソフトイメージ路線」以前には、自分たちの目指す政治形態を「独裁」という言葉を用いて、あからさまに表現していました。

当時用いていた具体的な文言を紹介しますと、その独裁政権樹立のことを、「プロレタリアート独裁」と表していました。

これは、共産主義・社会主義国のどこでも共通している認識で、労働者階級(プロレタリアート)が革命により政権を奪ったあとは、労働者階級の敵である資本家階級(ブルジョワジー)が政権を奪還しにかかる可能性を排除するために、労働者階級が独裁政治を行うのが理想であるという考え方が表れた言葉になります。

日本共産党も当時、まさにこの考え方を採用しており、また、その考え方は現在に至っても堅持しています。

といいますか、そもそも共産主義・社会主義の根幹は、この「独裁政権を樹立することによって権力を労働者階級が握り、資本家階級の搾取から身を守ること」にあると言っても過言ではないため、独裁政権を樹立しない共産主義などというものは、まずありえないのです。(世界中に、公正な選挙を行う社会主義・共産主義国はひとつも存在していません。)

そして、その労働者階級の代表が共産党ということになるため、事実上「共産党の独裁政治」の実現が正しいということを日本共産党は現在でも念頭に置いているのです。

共産党は、党のホームページなどで、さらっと共産主義国家を目指すことを明言していますが、それは「共産党による独裁政権の樹立を目指す」ことと同じことであり、そのように明言している共産党を支持するということは、共産党による独裁を認め、国民から選挙権が剥奪されることに同意したようなものなのです。

同党のホームページには、社会主義的変革(第二段階の革命)以後も議会制民主主義を貫くなどと言葉を濁して申し訳程度に書かれていますが、上記のような理由から信用するに値しないでしょう。


日本共産党は、ソフトイメージ路線以降、この「プロレタリアート独裁」という言葉を、「誤解を与えかねない」という理由から、綱領の上で、昭和48年に「プロレタリアート執権」に置き換え、さらに昭和51年には「労働者階級の権力」に、そして平成16年の綱領改訂時には「社会主義を目指す権力」という言葉に置き換えて今に至っています。

しかし、これは、表面的な言葉が変わっただけで、そもそもの「プロレタリアート独裁」と同義であり、つまり、共産党の独裁政権の樹立が最終的な目標であることにはなんらの変更が加えられていないのです。

この「共産党独裁」という目標こそが、ある意味で日本共産党が一番国民に知られたくない事実だと言えるでしょう。

ですから、日本共産党が政権与党になり、その中心を担うようなことがあった場合には、選挙制度そのものが廃止され、共産党の独裁政権が誕生し、国民は選挙により民意を示す機会が失われることになりかねないのです。

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<参考文献>
欺瞞に満ちた日本共産党 おおい隠された革命政党の本質



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