韓国大統領の末路一覧・なぜいつもこうなるのか?わかりやすく解説

何かと悲惨な末路を辿ることが多い韓国の大統領。独立以来就任した大統領は、ことごとく何らかの「末路」という表現がしっくりくるような結末を迎えています。

なぜ韓国の大統領はいつもそういう結末を迎えてしまうのでしょうか?

一説によると、家族・親族の結びつきが強く、身内びいきが当たり前な国民性がそういった結末を招いているとのことですが、本当のところはどうなのでしょうか。

詳しく見ていきたいと思います。

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韓国大統領の末路一覧

理由を解説する前に、まず過去の大統領の結末をざっと見ていくことにしましょう。

▼李承晩(イ・スンマン/り・しょうばん)初代〜3代大統領

数々の独裁的な政策を強引に断行した李承晩は、1960年4月の大統領選で圧倒的不利な状況だったため、不正の限りを尽くして得票率100%というありえない数字で当選しました。

これを受けて不正を糾弾する大規模なデモが発生、やがて暴徒化し、政府が非常厳戒令を宣布するまでに至りますが、それでも抑えきれず、5月に李承晩は夜逃げのような形でハワイに亡命します。

亡命から5年後、養老院で90歳にて死去しています。

▼尹潽善(ユン・ボソン)第4代大統領

朴正煕による軍事クーデターで大統領を辞任に追い込まれるが、その後も野党第一党の党首として大統領選の候補者になるなどの活動を行っています。1990年に92歳で死去。

▼朴正煕(パク・チョンヒ)第5〜9代大統領

軍事クーデターでトップの座についた朴正煕は、日韓基本条約の締結や、『漢江の奇跡』と呼ばれる高度経済成長を成し遂げ、当時最貧国だった韓国を豊かにしました。それらの評価は好悪分かれますが、1963年から1979年までの長い期間、大統領の座にあり続けました。

が、最後は、古くからの友人で、当時、中央情報部の部長であった金載圭に、なかば私的な恨みから拳銃で暗殺されています。

犯人は政治的な意図をもって暗殺したと主張していますが、犯人と朴正煕との関係がこじれていたことから私怨で射殺されたという見方が優勢です。

▼崔圭夏(チェ・ギュハ)第10代大統領

朴正煕の暗殺後、急遽大統領の座につき、1年弱の間トップにあり続けた崔圭夏でしたが、突然朴正煕がいなくなった間を埋めるだけの存在でした。

最後は、再び起こった全斗煥を中心とした軍部主導のクーデターにより、大統領辞任を余儀なくされています

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▼全斗煥(チョン・ドゥファン)第11〜12代大統領

クーデターで主導権を握った軍閥出身の全斗煥。いろいろな思惑がありながらも韓国の民主化を進めました。

彼は同じ軍部出身の盧泰愚に大統領の座を譲る形で退任した後、盧泰愚に反旗を翻され、財閥からの莫大な不正な献金を受けていた不正蓄財の罪に問われて、無期懲役の判決を受けています。(ただし大統領特赦でのとに釈放)

そしてさらに、盧泰愚政権が終わり対立勢力であった金泳三、金大中らの時代がやってくると、過去に金泳三たちを弾圧した際の罪を問われることになり、今度は死刑判決を受けます。(やっぱり大統領特赦でのちに釈放)

▼盧泰愚(ノ・テウ)第13代大統領

全斗煥の後任となった盧泰愚は、韓国の民主化をさらに進めた大統領ではありますが、やはり退任後に不正蓄財の罪を問われ、さらに全斗煥と同様、金泳三らの勢力弾圧時の罪も着せられて懲役刑を受けています。(のちに特赦)

▼金泳三(キム・ヨンサム)第14代大統領

金泳三自身は、退任後も不正を追及されてはいませんが、次男が斡旋収賄と脱税の容疑で逮捕されています。

▼金大中(キム・デジュン)第15代大統領

金大中も自身は不正を追及されていません。が、長男、次男、三男が、いずれも職権乱用の不正蓄財容疑で逮捕されています。

▼盧武鉉(ノ・ムヒョン)第16代大統領

盧武鉉は、大統領在任中に兄が斡旋収賄の罪で逮捕され、自身も在任中に弾劾訴追を受けています。

大統領在任中に、罷免にはならなかったものの、退任後に不正献金疑惑が浮上。これを苦にして2009年に飛び降り自殺

自殺前には「大統領になろうとしたことは間違いだった」との文章を残しています。

▼李明博(イ・ミョンパク)第17代大統領

大統領在任中に、国会議員でもあった兄が斡旋収賄で逮捕されています。

本人についても複数家族を巡る政治資金不正使用などの疑惑があり、今後追求が激しくなりそうです。

▼朴槿恵(パク・クネ)第18代大統領

朴槿恵は、知人である崔順実という人物に国政介入させたとして弾劾され、大統領としての職務停止後、韓国の大統領としてはじめて罷免されました。

大統領退任後には、同疑惑にからみ18件の容疑で起訴されている。

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なぜ韓国大統領は悲劇的な結末を迎えるのか?

では、一通り「末路」を確認したところで、次になぜそのような結末を迎えてしまうのかをわかりやすく解説していきましょう。

冒頭で述べましたが、基本的に韓国のお国柄として、儒教の国であることから家族の結びつきが強いという特徴があることをもう一度確認してから解説を進めましょう。

■大統領制は大統領に強大な権限がある

まず、韓国が採用している「大統領制」という制度にそもそもの問題があります。

大統領制における大統領は、日本のような議院内閣制の総理大臣に比べ、強大な権限が与えられています。

そのため、韓国では、1期5年の任期を終えたら再任はできません。

これは、大統領に強い権力があるので、2期10年以上に渡り同じ大統領ということになると、独裁になってしまう恐れがあるからなのです。が、逆に言うと、1期の任期である5年間はそれだけ権力が大統領周辺に集中した状態にあるということであり、「やりたい放題」な状況にあるわけです。

そこに、例の「家族の結びつきの強さ」があだとなって、家族を不当に優遇したり、不正な蓄財が行われたり、収賄が行われたりといったことになりやすいわけです。

また、それだけ強大な権力を持った大統領、およびその親族には、周囲から不正な献金なども持ちかけられやすく、大統領とその親族は、任期中にできるだけ利権を活用したいという心理が働くことから、不正につながりやすいのです。

■政治的な闘争に利用される

上述の一覧でも見た通り、これまで韓国は2度のクーデター(朴正煕、全斗煥)を経験しています。

このクーデターに象徴されるように、それまで敵対していた勢力が政権を奪取した際に、新たな政権が敵対勢力に打撃を与えて息の根を止め、自分たちの良いイメージを殊更に強く印象付けるということがあります。

そのために前大統領の不正が徹底的に暴かれるわけです。

これは、野党勢力が与党側の不正を暴いて政権を転覆させる手法と似ていますが、大統領に強い権限がある韓国では、与党側の攻撃力が半端ではないため、前大統領が格好の餌食になるというわけです。

また、韓国では、敵対勢力ではなく同じ与党内の勢力が次期大統領になったとしても、前大統領の影響力を排除するために、裏切り行為とも取れるようなことまで行われています。(例:盧泰愚と全斗煥)

■財閥の影響力が強い

韓国社会では、朴正煕大統領による高度経済成長期以来、サムスンや現代など、いくつかの財閥が非常に強い力を持っています。

そのような財界と政界の癒着は非常に強く、1期5年に任期が限られた大統領へは、大統領が代わるたびに不法な働きかけが行われることとなります。

大統領側でも、限られた任期中にできるだけいい思いをしたいという親族が一人でもいれば、仮に大統領自身がそれを拒むことができたとしても、親族の誰かがそれらの誘惑を拒めず、不正に手を染めることとなってしまうわけです。

そして、大統領自身もそれを拒めないケースが多いというわけです。

■レームダックの風当たりが強い

韓国の大統領制は、以上のような特徴があることから、任期が近づいた最後の1年間は非常に強いレームダックの期間になります。

レームダックというのは、要するに、多くの国民にとっても、財界、経済界にとっても、大統領は任期を終えればただの「役立たず」「用済み」になるという認識が広まることをいいます。

そのような風潮が韓国ではなぜか非常に強く、それまで大統領を利用するだけ利用していた人々も手のひらを返したような仕打ちを浴びせるわけです。

それによって大統領への風当たりは非常に強くなり、それまで味方だった人々が一斉に大統領を叩き始める側に回るというわけです。

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簡単ではありますが、以上のような理由から、韓国の大統領は悲惨な結末を迎えているというのです。

<参考書籍>
・池東旭著『韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落』中公新書
・辺真一著『大統領を殺す国 韓国』角川ONEテーマ21

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