年末調整とは? 源泉税とは? わかりやすく簡単に解説

■年末調整とは

年末調整とは、サラリーマンの方々の毎月の給料から差し引かれている「源泉所得税」の「実際に差し引かれた額」と「税務署に収めるべき税額」との差額の調整をいいます。

「差し引かれた額の年間合計額」が「税務署に収めるべき税額」よりも多ければ、その差額が還付され、少なければ追加で徴収されることになります。

通常、会社員の方は、後日の給料に還付額が加算されるか、追加徴収の場合にはその額が給料から差し引かれるたちで調整されますが、会社によって調整の仕方はまちまちです。

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■「源泉所得税」とは? なぜ差額が出るのか?

「源泉所得税」というシステムは、サラリーマンの方々が本来自分で税務署に支払わなくてはならない「所得税」という税金を、会社が代わりに支払うシステムをいいます。

つまり、会社は社員の皆さんの給料から差し引いた「源泉所得税」を「預り金」として経理し、毎月の分をまとめて社員の代わりに税務署に納付しているのです。

これは、会社員の方々一人一人に税額を計算させ税務署に申告・納付させると、税務署の側で所得税が徴収しにくくなることから、社員の払うべき所得税を会社に肩代わりさせることで「徴収漏れ」を未然に防ごうという意図で行われるシステムということになります。

つまり、本来であれば翌年になって会社員の方々が個人で支払うべき「一年間の税金」を、税務署は、会社に毎月の給料から差し引かせ、「分割払い」で納付させており、そうすることで税務署は、より確実に税金を徴収しているというわけです。

以上のように「一年間の税金を分割払いさせる」というシステムの性質上、会社が社員から預かる「源泉所得税」の金額は、実際に申告すべき正確な金額ではなく、「給与総額の1割」などという大まかな金額にならざるを得ないのです。

所得税という税金は1月1日〜12月31日を課税期間としていますが、支払うべき「所得税」の実際の額は、一年間の給料の変動や、支払った社会保険料・年金保険料などの年額、扶養者の人数などを考慮して計算されるため、12月まで待たなければ正しい税額計算のもととなる「所得」の金額が決定しないため、一年間の「所得税」の金額が計算出来ません。

ですから、毎月の給料から差し引かれる「源泉所得税」の額はどうしてもおおざっぱなものにならざるを得ないわけです。

以上のように、「年末調整」とは、「源泉所得税」というシステムの性質上、必ず生じる誤差を調整するために会社が年始に行う手続きなのです。

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